昨日のブログに取り上げたヴェルファイアのヘッドライトワンオフ加工ですが
本文中にも書いた通り他店?個人?制作されたワンオフヘッドライトでした。

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当初は「レンズの傷が酷いから何とかしてほしい」とのご相談でしたが
現物を拝見して加工前に点灯チェックしていくにつれて多数の不良個所が見つかりました。
それらを修正していくと、ほぼ全ての配線をやり直しとなり、
その加えてオーナー様の希望を盛り込んだワンオフ加工制作となりました。


他店制作・当店制作品は、工場で制作される既製品ではないので
加工時の細かな傷や基板のチリのズレ、使用経過による球切れを完全に無くす事は不可能です。
しかし制作の過程で回路や配線方法を工夫して、できる限りのトラブルを防ぐことは可能です。
それすら惜しんだり、そもそも電子工作の基礎が無い制作物は
もはや【粗悪品】と言わざるを得ません。



前置きが長くなりましたが、今回の粗悪箇所を見ていきましょう。


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これは純正ハイビームが装着される部分でHB3のソケットが刺さるようになってます
この穴から3連プロジェクターのホワイトアイの配線が出されてましたが
穴が開きっぱなしでしたので、このままでは水が浸入します
オークションやフリマサイトで販売されている粗悪品ライトはこのパターンが多いです。




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続いてはロービームの裏蓋を外して中身を除いた部分。
赤と黒のむき出し配線が見えます。どこにも繋がってません。
オーナー様が「イカリングが光らない」と言っておられました。
そりゃそうですよね。どこにも配線が繋がってないんだから。




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続いてはヘッドライト裏側の配線の一部。
純正配線を切ってギボシが付けられております
ここで注目したいのがギボシの向き。
この配線は車体側でなくヘッドライト側の配線ですので
電気の流れを考えるとギボシのオスメスが反対です。

ギボシの装着方向に向きがあるって知ってましたか!?




次は殻割りをしてウィンカー部分を取り出してみましょう。
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まずは赤丸部分。上記でもふれたギボシの向き。
ここはギボシの向き自体はあってるが、チューブの使用方法が間違ってます。

T10ソケット側のギボシは、オスメスそれぞれ付いてますが
絶縁チューブが何故か両方共にオス用(笑)。
これですと通電中に、万が一、プラス側のギボシが抜けて、
他の回路や配線、アースに接触するとショートします
最悪の場合は車両火災に至るケースも考えられます




そして青丸部分。この中にはカーボン抵抗が1本だけ接続されておりました。
このカーボン抵抗を使ってウィンカー回路の電流制御を行っております。

このウィンカー基板には、縦に4個のLEDを1ユニットとして、
全部で17ユニットに分かれております。
基本では「1ユニットに1個の抵抗器」を接続しますが
全てのユニットにかかる電圧電流が同条件に限って言えば、
今回のように1本の抵抗器にまとめる事が可能です

これを「合成抵抗」と呼びます。

そもそもLEDは個体差があって当たり前。
全てのユニットで同じ電圧電流になることはありません。
余裕を持った抵抗値を設定すれば合成抵抗でも可能ですがその分LEDが暗くなります。

また合成抵抗にした分、その一本の抵抗器には大きな負担がかかります。
その負担分も計算して抵抗器を設定する必要があるのに
今回使用されていた抵抗器は、負担をクリアする事の出来ないチョイスでした。

おそらくこの基板を使い続けると、
個体差で弱いLEDのユニットが不点灯になるのをきっかけに、
次々とLEDが不点灯になっていくか、
抵抗器自体が負担に耐え切れず、熱で破裂すると思います。


やはりこのヘッドライトの製作者は電気の基礎知識が無い「素人作品」ようです。





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T10ソケット部分のハンダも雑です。
一見しっかりと固定されている様に見えますが
中身がスカスカの芋ハンダですので
走行中に配線が抜ける可能性が高いです。





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そして最後。
殻割りして内部をのぞくと埃で黄色くなってました。
これは殻閉じ時にしっかりと下処理して作業に取り掛からなかったのと
配線取り出し部分の防水処理が全くされていなかったので
大量に水が浸入したせいです。



「安いには安い理由」があります。

フリマサイトやオークションでは
安価なワンオフヘッドライトもたくさん出品されております。

制作費は材料費や人件費、制作時間数を考慮して計算いたします
安く販売するには安く作る必要があります。
安く作ろとすると、何かしらの手抜きをする必要があり、
出来上がったのが粗悪品となり
それを購入して使用すると最悪なケースも考えられます。

愛車を輝かせるも死なせるも、あなたのチョイス次第。
あなたならどこでヘッドライトを制作依頼しますか?









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